『 SPORES 2015 で相談役をお願いした 防災の父 』
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『 SPORES 2015 で相談役をお願いした 防災の父 』_01

室崎教授は日本に存在しなかった「防災学」を築き上げられた方です。

日本で「防災学」を学び、室崎教授の恩恵を受けなかった教授はいないと云われている存在です。

現場派の室崎教授が語る 熊本地震ボランティア考察。

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これは、少し重要なメッセージです。

災害対応の戦略や戦術は、被災の実態と被災者のニーズによって定まる。内容を先に形式は後にである。どういう体制をとるか、どのような構えをとるかの解答は、現実を冷静に分析することから得られる。過去の経験にこだわってはいけない。

熊本地震は人口70万人の地域に被害をもたらしている。

また10万の避難者を生み出している。この数字はどちらも、阪神・淡路大震災の1/3である。ところが、直後の避難所数を見ると、阪神・淡路と同じ900~1000である。

避難所数がとても多いというところが、ポイントである。

被災地の生活救援ニーズを被災者数でみると、阪神の1/3と見積もれる。ボランテイアは阪神の1/3ということで1日3000人から5000人いるとはじ き出される。

ただ避難所数が多く、取りこぼしがないようにということで考えると、小規模避難所に5人、大規模避難所に10人ということでボランテイアを配 置すると1日7000人ほどのボランテイアがいるということになる。

全半壊の建物は3000棟である。阪神・淡路大震災の1/70である。建物被害で見ると、中越沖地震の被害規模に似ている。それでも中越沖の全半壊数の1/2である。応急危険度判定や罹災証明の手間は、中越沖の1/2程度と見積もることができる。

中越沖では約3000人の危険度判定ボランテイアが9日間かけて危険度判定を行っている。私は2次災害防止の観点から、危険度判定は3日でなすべきと考えているが、欲を言わず、中越沖並みで9日間で危険度判定をするとなると、1500名の判定ボランテイアがいる。

ところで後片付けボランテイアであるが、3000棟のうち1000棟が安全か要注意に判定されるとして、1棟5人・日とすると5000人日いることにな る。5日間で後片付けを完了するとすると(被災者には2週間以内に家に戻ってきてほしい)、避難所支援とは別に1日1000人のボランテイアがいることに なる。

これだけのボランテイアをどのようにして集め、どのようにしてオペレーションするかを、しっかり考えないといけない。東日本や常総の経験の延長線上で考えていてはならない。

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