
国連事務所が悲惨なテロ襲撃を受けた、あの日から10年が過ぎました。
今年も全世界で同時に、あの日と同じ8月19日に 「国際人道支援デー」 の開幕が行われました。
そして私たちの団体が、国連とイベント共催するという、過分な栄誉を授かりました。
国連人道問題調整事務所 OCHA 神戸事務所所長を務める、渡部正樹さんがイベントの主旨を述べられました。
そして参加者全員で、テーブルごとの「#メッセージ」を決めた後、風船を膨らませて書き込むための討論会を行いました。
日本での OCHA開催会場を提供された、JICA関西の所長を務める 築野元則さんからも温かいメッセージが述べられました。
神戸情報大学院大学と、BERT理事を代表して、 福岡賢二さんがスピーチを行いました。
福岡さんは、世界的なこの場を借りて、大学とBERTで開発した二つのソフトを発表しました。
ひとつは、世界最高性能を誇る 「小型移動式・放射能検知器」 を完成させたことの発表です。
これがあると、眼に見えない放射能を数値化できるので、BERTYが救出現場で危険に晒されるリスクを極力排除できます。
それは非常時のみならず、日頃から、各地に存在する原子力発電所の見えない放射能の恐怖をいち早く察知することで、「精度の高い安全度合い」を近隣住民に知らしめることが可能となり、安全安心のバロメーターが確立されるのです。
ふたつめは、開発中のスマートフォンの「緊急救援アプリ」です。
災害に巻き込まれ、連絡が取れない被災者の状態を、このアプリは自動的に感知して知らせます。
活動に駆けつけることが出来る人の行動ルートも記録して、通行できる道路、通行できない道路をリアルタイムで地図上に表記します。
表記された道路マップを自治体が共有して、救急車の通り道や、救援隊のルートをいち早く決めることが可能となります。
一分一秒を争う緊急時には、共助で作成するこの「通行可能ルートマップ」が、人命救助に大きく役立つのです。
会場の参加者には、夏休みということもあり家族連れの姿も見られました。
次世代を担う若者たちに、「自助・共助・公助」のあり方を考える機会を創出することが、私たちの成熟社会では必要です。
年代を超え、国境を越え、思想や宗教の価値観すらも超えた、『人と人のきずな』がもっとも大切な時代を迎えています。
私たち一人一人が、共に『絆』をきずき合う、思いやりある温かい社会の構築が必要になっているのです。
その意味でも 「OCHA 国連人道支援デー」の齎す大きな役割が、世界中でクローズアップされていると言えるのです。